株式会社 AutoScale を退職しました
2018年9月に Engineer Intern として入社した 株式会社 AutoScale を退職しました。
AutoScaleは Twitterアカウント運用ツールSocialDog を運営・開発する会社です。
スマートフォンアプリとWebアプリがありますが私はWeb担当でした。
そのため PHP + React を主に使っていました。アプリ版のReact Nativeは一切触ってないです。
最終出社日は2019年7月ですので約10ヶ月間働いていました。
大学と両立しながらの勤務だったので合計勤務時間はそれほど長くないです。
しかし、エンジニアとして初めて働いた会社ということもあり、多くの経験をさせてもらいました。
印象に残ったことを色々書きます。あくまで大学生がアルバイトとして働いた上での感想です。
入社の経緯
Wantedly経由で応募しました。
プログラミングは大学の授業で基礎を習った程度で、とても業務レベルではなかったです。
AutoScaleに応募した理由は「CEOが自分と同じ大学・学部だからキャリアの参考にもなるかもしれないしとりあえず話だけ聞くか」という軽いものです。
ポートフォリオとして見せられるものが何も無いままの面接だったので落とされると予想していましたが、とりあえず一ヶ月働いてみることになりました。
最初の一ヶ月
この期間が一番辛かったです。
当時はまだ開発者用wikiが充実しておらず(GithubのREADMEとwikiだけ)環境構築にとても手間取りました。
そもそも僕の基礎知識が浅いので無駄なコミュニケーションが発生していました。
「困ったなら何でも気軽に聞いていいよ」と言われていましたが申し訳ない気持ちでした。
私と同学年で先に入社していた学生インターンにGithubの使い方を教えてもらいつつ、「無駄なログ出力を削除する」のが最初のPRだった気がします。
その後CSSの軽い修正、RSSツイートのためのPHP修正、多言語対応漏れに関するJSX修正など軽いタスクを重ねていきました。
入社一ヶ月後にオフィスの屋上で面談をして継続勤務が決定しました。
印象に残ってるタスク
フォロワー分析 の変更・新規実装
フォロワーの特徴をグラフで簡単に確認できる機能があり大幅な修正を行いました。
特にある新機能(まだbeta版)はバックからフロントまでほぼ全てを担当したので印象に残っています。
Reactコンポーネントのチューニング
入社3ヶ月後くらいにフロントエンドが一番興味を持つようになり色々やりました。
- Class componentをFunction component に変更。
- jQueryやBootstrapに密結合したコンポーネントをstyled-componentsを使いつつ疎結合に。
- etc...
コンポーネントのTS化にはあまりコミットできなかったのが残念です。
SocialDogはTSを途中導入したプロジェクトでした。そのためanyで済ませることも多かったです。
給与・評価
時給は入社時は1000円(当時の東京都最低賃金は985円)で退社時は1600円です。
退社寸前の面談で最後の時給UPだったので1600円で働いた期間はかなり僅かです。
時給に関しては特に不満はありませんでした。
入社時が1000円なのも当時のスキルを考えれば妥当だと思います。
学生インターンの場合2〜3ヶ月に1回ペースでCEOと面談を実施して評価を受けます。
評価制度については退社寸前まで多少不満がありました。
面談の度に100〜200円の時給UPという評価を受けていたので昇給自体には喜んでいたのですが、その理由が不明確でした。
この評価制度も私が退社する寸前で改善されました。
資料が閲覧できないので曖昧ですが、技術力やコミュニケーション能力などそれぞれに評価が下り、その理由が書かれたスプレッドシートが公開される感じでした。
(保存しとけばよかったかな。)
良かったところ
エンジニアドリブンな開発現場
基本オフィスにはエンジニアしかいません。他職種との調整に時間が取られないです。
タスクはCEOから直接アサインされます。CEOがエンジニアなので意見のすり合わせが楽です。
例えば工数見積では、コードベースで直接説明できるのでストレスがありません。
ただビジネス的に妥当性が担保されない工数のかかるリファクタリングなどはストップがかかることもあります。
この辺のバランスがとれた視点はとても勉強になりました。
フルタイムのデザイナーさんは現状いません。
細かいデザインはCEOと相談しつつエンジニア主導で決めてました。
(最近はフロントエンドエンジニアとしてデザイナーさんと一緒に仕事をしており、メリット・デメリット見えてきたのですがそれは別のお話)
学生でも働きやすい
会社ページのMembers見るとEngineer Internが多いことが印象的ではないでしょうか。
タスクの粒度が細かいので学生でも働きやすいと思います。
リモートワークもOKだったので大学の隙間時間に働くことも多かったです。
アサインされたissueにたいしてPRを出してCEOからのコードレビューが通ったら1タスクが完了するイメージです。
出社時間が合わない他学生のコードレビューをする機会が少しだけありましたがそこは調整が必要でした。
良くないと思うところ
いいことしか書かないのもアレだなーと思い色々考えたのですが、ベンチャーでありがちな部分とプロダクト固有の問題の二点を上げます。
社内にテックリードがいない
CTO的なポジションの人はいません。
単に会社のフェーズ的に急いで必要としているポジションではないというだけな気がします。
少なくともWeb版はCEOが殆どのPRのコードレビューをしてましたし、一定の品質は担保されていたと思います。
ただフロントエンドが強い技術顧問などがいたらなと思うことはありました。
Twitter API との戦い
最近ちょうどTwitter社がAPIについてコメントを出していました。
SocialDogはTwitter APIの規制や仕様変更に翻弄されることがあります。
正直、私はフロントエンドのタスクが多かったのでAPIを叩くコードに直接触ることはなかったのでそこまでツラミは感じていませんでした。
ただビジネス的にもTwitterに依存している形になるのでそこはリスクだと思います。
Twitterマーケティングの価値は今後も上昇していきそうと個人的には見てますがどうなんでしょうか。
これから何すんの? なんで辞めるの?
今は卒論書いてます。来年1月中旬頃に提出なのでそこまで忙しいです。
来年度以降ですが、フロントエンドエンジニアとして渋谷の企業に内定を頂いています。既に内定者バイトという形で少し働いています。
新卒でAutoScaleの社員として働く選択肢もありましたが、その選択肢は取りませんでした。
このあたりの就活の話は大学の卒業が確定する3月頃にブログに書く予定です。
最後に
短い間でしたがとても充実した10ヶ月間でした。
エンジニアとしてのキャリアをAutoScaleでスタートしてよかったと思っています。
少なくとも学生にはおすすめできる会社なので興味がある方は応募してみてください。
CEOが学生のインターン採用について呟いているので参考にするといいかも。
入社時の自分が仮に今、応募したら多分、書類選考落ちしてる。
ありがたいことに AutoScale の学生のエンジニアインターンの採用は非常にうまくいっていて、応募から採用の倍率は30倍くらいになっています。
— koni@SaaS/SocialDog (@koni) August 15, 2019
ただ応募時のやりとりで「もったいないな〜」ということが多いので、学生エンジニアインターン応募のTipsをまとめてみました。#インターン #エンジニア